今から20年ほど前、世界を席巻するゲーム機を作っていた「セガ」が、ゲーム機からの撤退を決断しました。当時、その音声・映像ミドルウェアを担当していたのが、セガのグループ会社だった「旧CRI」です。
「より多くの素晴らしいコンテンツを、ベーシックな技術で支えたい。」と考え、セガグループから独立したのが「CRI・ミドルウェア(以下CRI。)」です。
現在は、ゲームに限らず様々なアプリや機器のUI(ユーザインタフェース)にまで活用範囲を拡げ、『音声と映像で社会を豊かに』したいと、技術に磨きをかけている会社です。セガグループからの独立にあたって、社員が少しずつお金を出し合いました。 上場した今も、従業員持株会が大株主です。
個人オーナーが居るわけではなく、ベンチャーキャピタルや資本家がお金を出したわけでもなありません。文字通り「社員の会社」なのです。
資本主義社会の考え方では、会社は株主のものです。
CRIは社員が大株主ですから、経営において社員重視となることに矛盾がありません。
CRIには「チャレンジ奨励制度」があります。現在の担当業務に直接関係していなくても、「こんな技術(製品)があれば良いな」と考えたことを、まとめるか試作して年2回発表する機会があります。
そこで発表された技術が、将来正式な製品にブラッシュアップされ顧客に提供されることも少なくありません。
しかも、担当業務の繁忙期でなければ、会社の残業として研究してもOKなのです。(もちろん、長時間にならない範囲で)
CRIの仕事は、「チーム」で進めることが多く、研究開発成果が製品化され売上/利益になるのに2-3年かかることもあります。そのため、社員の給与(定期給与/賞与)は、短期の個人成果だけで給与を決めません。
社員の期待値(技術力、知識、人間力)などを評価して、毎年一人一人ていねいに昇給率(額)を決めていきます。
定期給与(月次給与+定期賞与)は、「永く安心して働ける」制度を指向しています。
CRIにはベースの給与制度に加えて、好業績をみんなで分かち合う制度があります。
事業計画を達成し大きな利益が出た時、利益計画の10%を上限に社員に分配(決算賞与)します。
過去には、1人平均40万円もの決算賞与(臨時賞与)が支給された実績もあります。
インタラクティブな音声・映像技術はゲーム分野で進化し、近年、スマホから家電・各種機器のUI(ユーザインタフェース)に採用が拡がっています。
20年前は、しゃべる家電もありませんでしたし、各種WEBサイトに動画もほとんどありませんでした。
最近の車は、多くの警告音や音声が発せられ、インタラクティブに制御する技術が求められていますが、ゲームで培われた技術が転用可能です。
今まさに、「音声・映像技術」が、ゲーム分野から全産業に拡がっています。
「必要とされる技術を、より多くの人に届けたい。」
「責任あるサポートで、永く安心して使っていただきたい。」
これらの精神を胸に、これからもCRIは研究開発に邁進していく所存です。